猫が急に甘える…病気のケースも?注意点や仕草ごとの意味を解説

羽根で遊ぶ猫
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猫が甘えてきたときは、飼い主にとってとても幸せを感じる瞬間です。

ただ、今まであまり甘えてこなかった猫が急に甘えてきたら、どうしたのかと心配ですね。

猫が甘えてきたときには、しっかりと猫の気持ちに応えてあげたいと思うのではないでしょうか?

甘えてきたときはどうしてあげたらよいのか、どんな時に甘えるのか、病気を疑う甘え方について解説します。

目次

猫が甘えるときは病気のサイン?

くつろぐ猫

今まであまり甘えてこなかった猫が急に甘えてきたら、病気の可能性もあります。

考えらえる病気にはいくつか種類があり、ストレスや痛みを感じるものなど様々です。

代表的な病気とそれ以外に考えられる病気について紹介します。

分離不安症

ストレスからくる代表的な病気として、分離不安症があります。

主な症状として、隣から離れない・大きな声で鳴き落ち着きがない・粗相をする・頻繁に毛繕いをするなどです。

分離不安症の改善方法として、時間を決めて沢山甘えさせてあげて、猫がストレスを溜めないようにしてあげてください。

また、新しい子猫を迎える改善方法もあります。この場合、成猫よりも子猫の方が馴染みやすく、運動量も多いことから動き回るようになり分離不安症が改善された例もあります。

しかし、猫同士で相性が合わないこともありますので、相性が合うかどうか検討することをオススメします。

体調不良による甘え

痛みを感じる病気にかかっている時や、体調不良の時に甘えることがあります。

飼い主に甘えてきて、痛いことや体調不良をアピールして気付いてもらおうとしたり、痛みなどを紛らわせる為に甘える事もあります。

猫が急に甘えてきたら、食事や水分は摂れているか、排泄は問題ないか、元気はあるか、どこか動きにおかしいところはないかなど、普段の様子と比べてよく観察し、少しでも気になるところがあれば獣医師に相談することをオススメします。

猫が急に甘えてきて可愛いと思って不思議になりながらも喜んでいたら、数日後に他界してしまったという経験をした方もいます。普段と変わりないかよく観察してあげてください。

猫の甘える仕草6選

猫じゃらしで遊ぶ猫

猫はなかなか甘えてくれないというイメージがあります。そのイメージとは裏腹で、とても甘え上手な一面もあります。

普段はとてもクールなのに、飼い主にしか見せない可愛い姿や表情を見せられたらメロメロになってしまう方も多いはずです。

そんな猫の甘える仕草6つを紹介します。

ゴロゴロ鳴く

喉を「ゴロゴロ」鳴らす喉鳴らし行為は、猫が飼い主に安心して甘える代表的な行動です。

ゴロゴロ音は、猫が嬉しい時やリラックスしている時にも発します。猫を撫でると、「もっと触って~気持ちいい~」と目を細めてリラックスし更に喉をゴロゴロと鳴らしてくれます。

猫のゴロゴロ音は、授乳時の母猫とのコミュニケーションをとるときの行為です。その名残が、飼い主への愛情表現をとして残ったものと言われています。

しかもこのゴロゴロ音、人間をリラックスさせ幸せホルモンの分泌を促したりするそうです。猫も人間もゴロゴロ音で一緒に幸せな気持ちになれるなんて素敵ですね。

おなかを見せる

猫にとって急所のおなかを信頼していない人に見せることはありません。大好きな飼い主へ信頼してるのサインとして、ゴロンとおなかを見せるのです。

帰宅した時にゴロンとおなかを見せるのは「待ってたよ~」のサインです。また、「もっと遊んで~」とおなかを見せることもあります。猫の大好きなおもちゃや猫じゃらしでたくさん遊んで甘えさせてあげてください。

信頼しているサインをしていても、おなかを撫でられるのが嫌な猫もいます。突然おなかを撫でられたら、猫パンチでお返しされる可能性もあります。

撫でたり顔を埋めてモフモフしたい気持ちもわかりますが、飼い猫の好みを理解してあげてください。

体をスリスリする

猫が飼い主に体をスリスリする行動も甘えの仕草です。

このこすりつけ行為は、猫の頬と顎にある分泌腺から出るフェロモンを飼い主にこすりつけています。

猫同士でもスリスリしますが、飼い主にスリスリするときは信頼の気持ちが大きいです。体をスリスリ甘えながら、自分の臭いと飼い主の臭いを共有しています。

猫は自分のホルモンを飼い主にこすりつけることで、「飼い主は自分のもの」と主張しています。信頼していない人や、好きではない人にはやらない行為です。

足にスリスリすりよるのは、機嫌のよいサインでもあります。

スリスリするのは、猫から飼い主への愛情の深さを表している仕草です。

フミフミする

前足を使って、飼い主や柔らかいタオルやクッションにフミフミも甘えたい猫の仕草です。

元々は、子猫が母猫のおっぱいを飲むときに、母乳を出しやすくするために足で押していた行為の名残だと言われています。成猫になってからも、子猫時代を思い出し柔らかいもの触れるとフミフミしていまうのです。

リラックスしている時や眠る前にフミフミする仕草を頻繁に見ることができます。

タオルやクッションにフミフミしている仕草を見ているだけでもキュンとしちゃいますが、自分のお腹でフミフミされたら、たくさん甘えさせてあげてください。

シッポをピンと立てる

猫のシッポは上がったり下がったり、ピョンピョン動いたり、感情がわかりやすく表れます。

シッポをピンと立てるのは、子猫のように甘えたい、親愛の情のしるしです。

元々は産まれて間もない子猫は自力で排泄ができないので、排泄をうながすために母猫がおしりを舐めます。その時に母猫にシッポを立ててすりよっていた時の名残です。

母猫のように親しみを感じている相手へのポーズとして定着したのです。飼い主を母猫のように思って、子猫のように甘えたいからシッポがピンと立ってしまう、考えるとかわいいですね。

おみやげを持ってくる

猫がおもちゃやごはん、時には虫やネズミなどを持ってきてくれることがあります。これを「おみやげを持ってくる」という甘える仕草のひとつです。

猫は野生本能がありますから、小さい虫や小動物がいればハンター能力を発揮し、追いかけたり飛びついたり、捕獲することもあります。

おもちゃやごはんならよいですが、捕まえた虫やねずみを口に加えて飼い主のもとへ持ってきたら「ギャー」となり迷惑だと思ってしまいます。

しかし、猫は「見て~見て~」「こんなの捕れたよ~すごいでしょ~ほめてよ~」と誇らしげに持ってきて、無邪気に甘える気持ちがあります。

この行動は大好きな飼い主に対する愛情表現なのです。

近年在宅ワークやテレワークの普及により、自宅で仕事をする人も増えてきました。飼い主に甘えるタイミングが増えたことから、甘えん坊な猫が増えてきているようです。

猫の噛む行為と甘えの関係

おもちゃと猫

猫が甘えていたら突然噛まれ痛い経験をされた飼い主さんもいるのではないでしょうか。

甘えている時に噛むのにはもちろん理由があります。

ここではその理由について解説していきます。

遊ぼうと誘って噛む

猫は親子兄弟同士で遊ぼうよとじゃれあってコミュニケーションをとります。その要領で、飼い主と遊ぼうと思って噛みつくのです。

通常子猫は母猫や兄弟を噛んだり、逆に噛まれたりすることで甘噛みの力加減を覚えます。

しかし、小さいころに親兄弟と離されてしまうと力加減がわからず、飼い主に甘えるのと同時に噛んでしまうのです。

遊びたくて甘えたくて噛んでしまうだけで悪気はないですが、噛むと痛いということを教えてあげることも必要です。

それ以上触らないでと噛む

気持ちよさそうに撫でられていたのに急に噛むときは、撫ですぎの可能性があります。

最初は撫でて~と甘えて気持ち良かったのですが、もう満足して鬱陶しくなってしまったのです。

猫によっては、長い時間撫でても噛まない子もいますし、ちょっと撫でただけで噛む子もいます。撫ですぎには注意が必要です。

興奮してくると噛む

一緒に遊んでいたり撫でていたりすると気持ちが興奮してきて噛むことがあります。興奮して狩猟本能が出てきて、獲物に飛びかかるような感じです。

嫌がらせやわざとではなく、もっと遊びたいと興奮して噛んでしまうのです。遊んでいるうちに手や足を獲物と勘違いしている可能性があるので、一度冷静に戻してあげてください。

寂しいと噛む

飼い主に甘えたい遊びたいのに、忙しくて構ってもらえないときに噛んで気を引くことがあります。

何もしてないのに噛まれたときは寂しい構ってほしいとサインを送っているのかもしれません。

次からは猫の寂しい構ってという合図を事前に察知して、構ってあげたり話しかけてあげるとよいでしょう。

二人でいるときに甘えるのはなぜ?

爪とぎと猫

自由奔放な生活を好むのが猫です。そんな猫がついつい甘えたくなる人には特徴があるようです。

猫からの信頼度と安心感が高い人には甘える傾向にあります。

猫の好きなタイミングや時間、触り方で構ってくれる、希望のおねだりに応えてくれる頻度が高いなどです。

飼い主の特徴では、穏やかで静かな人、わがままを許してくれる人、甘えたいサインがわかる人、お世話してくれる人もそうです。

自分にも甘える行動をしてほしい場合は、近くにきたときに撫でてみたり遊びに誘ったり、手からおやつをあげるなど積極的にコミュニケーションをとってみてください。

猫が近寄ってきたタイミングを逃さないことが大切です。

早く甘えてほしくて、グイグイ距離を縮めようとしたり、無理にスキンシップをとろうとしたりすると警戒心を抱かせてしまいます。

猫が二人きりになると甘えるのは、「この人なら希望を叶えてくれる」という信頼度と安心感があるからです。猫が近寄ってきたら、無理のない範囲でスキンシップをとってあげてください。

すべての要求に応えているとエスカレートしてくるので、気を付けてください。

お風呂上りに甘えるのはなぜ?

撫でられる猫

普段は懐かないのに、お風呂上りだけ甘えてくる猫も多いです。

お風呂に入ると、入浴剤、シャンプー、石鹸などの匂いが体につくだけでなく、猫が自分で飼い主につけた臭いもなくなってしまいます。

そこで分泌腺から出るフェロモンを体にスリスリして自分の臭いを付け直して、自分の縄張りであるというマーキング行為をします。

分泌腺は顔に集中していることから、スリスリでなく頭突きのように感じるときもあります。

飼い主さんに依存している猫は、お風呂に入っている間飼い主さんに会えあなかったことで分離不安を起こして甘えてくる子もいます。

しかし、大半はマーキング行為といっていいでしょう。

猫が甘えるときの臭いは

見つめる子猫

猫が甘えるときに臭いがするのは、肛門腺から分泌液を出している場合が考えられます。

この行動は子猫が他の兄弟を出し抜いて母猫に甘えるため、お尻から刺激臭を出して気を引くという子猫時代の行動からきています。

成長するにつれなくなる行動なのですが、ごく稀に大人になってもお尻から刺激臭を発する猫もいるようです。

多頭飼育の場合、飼い主さんを独占したいあまりに、他の猫に異常に嫉妬したり、お尻から刺激臭を出したりすることもあります。

抱っこしている時に臭いが発動すると衣服について洗濯しないと落ちないですし、手について石鹸で洗ってもなかなか落ちないので気を付けてください。

対処法として、お尻が臭いと感じたらその都度無添加のウエットティッシュで拭き取ってあげてください。

猫が甘えるときのよだれ

猫はリラックスしていたり、撫でられて嬉しい時に気持ちよくなってよだれが出ることがあります。

舌をちょっと出した猫

猫が喜ぶサインは、のどをゴロゴロ鳴らしたり、フミフミしたりすることは知っていても、よだれが出るということを知っている人は少ないと思います。

よだれは自律神経で調節されているので、信頼している人とふれあってリラックスしている時に出てしまうのです。

リラックス状態に出るよだれは、粘り気がなくさらさらしているのが特徴です。唾液の分泌量は個体差があるので、よだれが出やすい猫もいれば出ない猫もいます。

また、興奮している時や極度の緊張状態にはネバネバしたよだれが出ることがあります。

猫のよだれが出るのは全てが甘えて嬉しい時という訳ではありません。

猫の口が臭かったり、断続的によだれが出るようになったら、病気や健康上の問題を抱えている可能性があります。様子がおかしいと思ったら、獣医師に相談してください。

まとめ

ソファーで眠る猫

本記事では、猫が急に甘えてきたときの理由や対処法について解説しました。

甘えたくなる原因は甘えた時に良いことがあったから、飼い主と過ごす時間が増えたからなどがあります。純粋に甘えたいのであれば、猫との時間を増やしてあげることが望ましいです。

猫が甘えてくるときには普段と変わらないか確認し、少しでも気になるところがあれば動物病院を受診してください。病気の早期発見につながるかもしれません。

【免責事項】Animal Compassionではできるだけ正確な情報提供を心がけていますがご利用者様による正当性の確認をお願いいたします。また医療に関する助言を提供することはございませんので、最終的な判断は適切な医療従事者に個別の状況を確認してもらった上で行うようにお願いいたします。

羽根で遊ぶ猫

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この記事を書いた人

1匹の保護犬、13匹の保護猫と毎日賑やかに暮らしています。お外で暮らしている地域猫活動やTNR、保護活動もしています。
ペットのために、上級ペットケアアドバイザー、ペットセラピストの資格を取得しました。人も動物もみんなが住みやすい環境になることが願いです。

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