愛犬のキャリーバッグ選びについて「どんなサイズにすべきか」「種類は何がいいのか」とお悩みでしょうか?
愛犬のキャリーバッグを選ぶ際には、ただ見た目や価格だけで決めてしまうと、大変なことになるかもしれません。適切なキャリーバッグを選ばないと、愛犬の安全や快適性が損なわれるだけでなく、飼い主にとってもストレスやトラブルが増える可能性があります。
この記事では、大型ベットショップで犬猫用品の販売責任者として10年以上勤務した経験をもとに、愛犬にぴったりのキャリーバッグを見つけるために、サイズや種類に注目しながら選び方のポイントを詳しく解説していきます。
愛犬のキャリーバッグをミスせず選ぶことの重要性

愛犬の安全のために
適切なサイズと強度がないと、愛犬がバッグから飛び出したり、ケガをするリスクがあります。
高品質な素材としっかりとした作りのキャリーバッグを選ぶことで、移動中の事故を防げます。
愛犬が快適に感じるように
適切なサイズのキャリーバッグを選ばないと、愛犬が自由に動いたりリラックスしたりできなくなります。ちょうどいいスペースが愛犬の快適な環境づくりに欠かせません。
愛犬の健康にも影響する
長時間の移動では愛犬の体に負担がかかるものです。適切なサイズのキャリーバッグを選ばないと健康面での問題を引き起こす可能性があります。
法律や規制の遵守のために
公共の交通機関や航空会社などでは、特定の基準を満たしたキャリーバッグが必要になることがあります。規制にあったキャリーバッグを選ぶことが重要です。
規定として例を挙げるとJRでは愛犬を同乗させる際はハードケースに入れることが条件になり、縦横高さ3辺の合計が120cm以内の大きさに限られます。また、ハードケースとペットの合計の重さが10キロ以下が条件です。
料金はハードケース1個につき290円になっています。
飛行機での移動の際は航空会社により細かな規定は異なるため注意しましょう。ハードキャリーを利用する点は一致していますが、IATA(国際航空運送協会)の基準をクリアしている必要があります。国内JALの場合は貸し出しのクレートもあるので準備段階で問い合わせをしてみると良いでしょう。料金は国内線ペットクレート1個1区間あたり5500円からとなっています。
愛犬と車でドライブは交通ルールに注意しよう
愛犬と車で移動する際もキャリーバックを使用するようにしましょう。
道路交通法第五十五条2項に明記されています。愛犬のみならず積載物すべてに関係する内容ですが注意しましょう。
(乗車又は積載の方法)
第五十五条 2項
車両の運転者は、運転者の視野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げ、後写鏡の効用を失わせ、車両の安定を害し、又は外部から当該車両の方向指示器、車両の番号標、制動灯、尾灯若しくは後部反射器を確認することができないこととなるような乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。
愛犬が運転手の妨げになるような危険がある場合は処罰の対象となります。
ペットを膝にのせて運転したり、助手席の窓から顔を出している犬もいますがどちらも道路交通法違法にあたり処罰の対象に当たります。
お財布にも優しいキャリーバッグを
安価なキャリーバッグはすぐに壊れる可能性があります。安いものを選ぶと結果的に高くつくことも。だからこそ、たしかなつくりのキャリーバッグを選ぶことをおすすめします。先に触れた愛犬の健康や安全の確保にもつながる大事な要素です。
価格と品質面で安定しているキャリーバッグはハードキャリーがおすすめです。粗相などで汚れてしまった時も分解して中までしっかりと水洗いができるので衛生面も安心です。
中でもおすすめのハードキャリーは「リッチェルのキャンピングキャリーダブルドア」です。
製品特徴としては全面扉の開閉が左右簡単に変更ができ置く場所に困りません。上部ドアも開閉可能なので上からも入れます。また、車でのお出かけの際はシートベルトでがっちりと固定ができるので安定します。
分解も簡単で両サイドのバックルを4箇所外すだけで上下パーツがバラバラになるのでお掃除の際や収納時も便利です。
ハードキャリーはプラスチック製品なので劣化も少なく長く使えるでしょう。
リッチェルキャンピングキャリーダブルドア超小型犬・猫用ダークブラウンSサイズ

キャリーバッグのサイズと種類

実際にキャリーバッグを選ぶ際にはどのような点に注意すればいいか紹介します。
キャリーバッグの種類は大きく分けて5種類あります。
- ハードケースキャリー
- ソフトケースキャリー
- リュックサック型
- キャリーケース型
- トートバッグ型
- スリング型
目的や用途によって使い方が異なりますが、ハードケースキャリーはお出かけの他に動物病院に行く際や災害時などにも役立ちます。
災害時は場所によってハードキャリーに入っていないと避難所に入れないケースもあったようです。
ソフトケースキャリーとリュックサック型は中距離から近距離のお出かけの際に役立ちます。ソフトキャリーは一見愛犬に優しく思われがちですが、中が不安定なのでストレスに感じる場合もあるようです。
トートバッグ型スリング型は近距離のお出かけの際に便利でしょう。使用する時の準備が全くなく片手が使える状態になるので飼い主のストレスが少ないでしょう。スリング型は不安定そうですが抱っこが好きな愛犬であれば嫌がらずに安定して使用できます。
サイズはこうやって選ぶのがおすすめ
愛犬にあったキャリーサイズを選ぶ方法として愛犬の大きさを正確に知る必要があります。
まずは愛犬の体重を計測しましょう。キャリーにより耐荷重や使用体重の目安が設定されており、安全性を考慮し販売製造メーカーが製品テストをしています。
適正体重以上での使用は危険なので注意しましょう。
次に体高と体長も重要なポイントです。犬種によっては体高が極端に高かったり、胴が長い犬種もいます。
ゆとりがありすぎるキャリーは小さな揺れでも愛犬がキャリー内で不安定になるので、適正サイズを使用しましょう。
キャリーの適正サイズを選ぶポイントは
- 愛犬がキャリー内で伏せができる
- キャリー内でぐるぐる回れない
- 設定されている適正体重を守る
- どうしてもサイズが合わないときは毛布などを中に入れて調整する
上記をふまえ愛犬にあったキャリーを探しましょう。
犬種ごとのおすすめキャリーバッグ

犬種ごとにおすすめのキャリーバックを紹介します。使用シーンや愛犬の大きさ以外にも、犬種の基本的な性格も考慮した商品を選んでいるので参考にしてみてください。
超小型犬:チワワ・ヨークシャーテリア・パピヨンなど
超小型犬の犬種は人に触れられると安心する抱っこが好きな傾向にあります。飼い主と距離が近いスリング型やトートバッグ型のようなキャリーバックがおすすめです。
かわいい商品も多く小さくまとめられるので持ち運びも簡単です。超小型犬であれば、オーナーの負担も少ないためご検討ください。

小型犬:ミニチュアダックスフンド・シーズー・ビションフリーゼなど
小型犬の中でも抱っこが好きな犬種になります。飼い主と触れ合うと安心できるので、なるべく距離が近いソフトケースキャリーやリュックサック型のキャリーバックがおすすめです。
全体がメッシュ生地になっているソフトケースキャリーはオーナーとの距離も近く安心できます。小型犬になると体重も少し重くなるのでリュックサック型の方がいいかもしれません。
ペティオ(Petio)Portaポルタドッグリュックキャリー

小型犬:ミニチュアピンシャー・ジャックラッセルテリア・マメシバなど
個体差はありますが、小型犬の中でも比較的抱っこが苦手な犬種になります。苦手な愛犬の負担を考えると周囲の刺激を防げるハードキャリーがおすすめです。

中型犬:ビーグル・コーギー・ボーダーコリーなど
この大きさの犬種になると車の移動時などで安定させるためにキャリーバックを使用します。自分で移動できる場所では愛犬に歩いてもらうようにしましょう。
移動時のみの使用ではハードキャリーがおすすめになります。中型以上では力も強くなっていくので、利便性やデザイン性よりも丈夫さを考慮し選ぶようにしましょう。

大型犬・超大型犬:ラブラドールレトリーバー・バーニーズマウンテンドッグ・秋田犬など
この大きさの犬種になると力が強いので丈夫なハードキャリーを選ぶようにしましょう。愛犬が暴れてしまっても壊れない丈夫さが必要です。車での運搬時は折りたたみケージもおすすめです。
用途にあわせて準備しましょう。


安全性を確保するためのチェックポイント

キャリーを安全に使用するうえで使用前は以下のことをチェックしましょう。
- 適応体重に見合ったサイズか
- 使用場面に応じたゆとりがあるか
- 組み立て式はバックル等が固定されているか
- 破損や歪み、汚れや大きや傷がないか
キャリーの適応体重は製造メーカーが製品テストで算出しています。少しのオーバーでも高い安全性は確保できません。また、車での移動時は電車や飛行機での移動時よりゆとりがありすぎると車酔いの原因になるので注意しましょう。
組み立てがバックル固定のみで簡単な反面、組み立て不良が起こる危険が想定されるのでしっかりとロックされているかチェックしましょう。
組み立てがねじ式などで固定が安定している製品は、汚れや小さな破損に気が付きにくいため、使用前にはチェックすると安全に使用できます。
素材とデザインの選び方の注意点

耐久性があるかどうか
強度があり、耐久性の高い素材を選ぶことで、長期間使用することができます。
ナイロンやキャンバスなどの丈夫な素材がおすすめです。
通気性があり快適かどうか
通気性の良いメッシュ素材が使われているものを選ぶことで、愛犬が快適に過ごせます。息苦しくならないように配慮すべきポイントです。
水い強いかどうか
雨の日や濡れた場所でも安心して使えるよう、防水加工が施された素材を選ぶのがおすすめです。特にアウトドアでの使用を考える場合、防水性は重要です。
持ち運びが楽かどうか
持ち運びの負担を軽減するために軽いかどうかもチェックしましょう。特に頻繁に移動する場合には飼い主さんの負担を軽減してくれるものを選ぶのが重要です。
お手入れのしやすさ
汚れがつきにくく簡単に掃除できる素材を選ぶことで、清潔に保ちやすくなります。お掃除は意外と日々の負担になるものです。洗濯機で洗える素材や防汚加工が施されたものがおすすめです。
旅行やアウトドアにおすすめのキャリーバッグ

旅行やアウトドアではソフトケースキャリーやリュックサック型キャリーなど持ち運びを考慮したキャリーバックがおすすめです。
Tetraファーストラックス(FIRSTRAX)ソフクレート
車での運搬時や旅館など一定の場所での使用に便利なソフトケースキャリーです。
特徴はソフトケースキャリーでも骨組みがパイプで出来ているので安定性が高い商品です。小さく折りたたんで収納もできるので使わないときは持ち運びも便利になっています。
小型犬から大型犬まで対応できるサイズバリエーションがあるのでピッタリサイズが見つかるでしょう。
Tetraファーストラックス(FIRSTRAX)ソフクレート

Porta移動や出先でくつろぐリュックキャリー
大手ペットメーカーPetio(ペティオ)の犬専用ブランドPorta(ポルタ)の製品です。日本人が設計しているメーカーなので日本の使用環境にあったドッグファーストのポイントがたくさんあります。床に置いている時にカバーを広げ、スペースを広げられるリュックサック型キャリーです。
安全面ではファスナーがロック式ファスナーになっており、うっかり開きを防止できます。
キャリー内でサイドポケットには給水ボトルを入れられるのでそのまま水も飲める構造です。
前面のカバーをあけると約59cm×28cmのスペースを拡張でき簡易サークルにもなります。この形のままシートベルトで固定もできるので車の移動も安定して使用できます。

StarShellおでかけペットキャリー安心安全のストッパー付きキャスターリュック
徒歩での移動が多く愛犬と一緒に行動したい方は4種類の使い方ができるリュックサック型でキャスターもついているこちらの商品がおすすめです。
リュックサックのように背負ったり前抱っこのほかに、キャリーケースのように使える優れものです。
持ち手も丈夫に出来ているため、キャリー型の際に段差を超えるのに負担が少なくて済みます。
キャスターにはストッパー機能や愛犬の飛び出し防止リードもついているので安全面も考慮されています。
StarShellおでかけペットキャリー安心安全のストッパー付きキャスターリュック

さいごに

愛犬のキャリーバッグを選ぶ際には、安全性、快適性、健康維持、使いやすさ、法規制の遵守、コストパフォーマンスを考慮することが重要です。
賢くキャリーバッグを選ぶことで、愛犬の移動が楽しく、安全で快適なものになります。
この記事で紹介したポイントを参考に、愛犬にぴったりのキャリーバッグを見つけてください。愛犬とのお出かけがより楽しいものとなることを願っています。