【注意】猫が危険な物や人間の食べ物を食べてしまったときの対処法

猫じゃらしで遊ぶ猫
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愛猫が人間の食べ物を食べてしまった、食べたらいけない食べ物を飲み込んでしまった、気付いたらおもちゃの紐がなくなっていたと、猫の誤食による事故は問題です。

筆者の愛猫も紐を食べてしまった経験があります。

誤食を発見した際は、自己判断せず、必ず動物病院での獣医師の診察が大切です。

本記事では、3匹の愛猫と暮らす動物看護師経験者が、猫が人間の食べ物などを誤って食べてしまった際の対処方法について解説します。また、動物病院での処置の内容や、家の中にある危険度が高いもの、誤食をさせないための工夫も紹介します。

愛猫が安心して暮らせる環境作りができるよう、内容を確認してみてください。

目次

愛猫が誤って食べてしまったときの対処手順

寝転んだ猫

誤食を発見したら、自己判断せず、速やかに動物病院で診察を受けることが基本です

病院に連れて行く前には、何を食べてしまったかにかかわらず、まずは焦らずに状況を把握します。動物病院でスムーズな診察が行えるよう、誤食時の様子や、体調の変化を観察してください。

飼い主の冷静な判断が大切になるので、内容を確認し、正しく対応できるようにしましょう。

手順①誤食を見つけても焦らない

愛猫が人間の食べ物などを誤って食べてしまったら、焦らずに対応しましょう。

飼い主が大きい声を出したり、慌てた行動をしたりすると、猫は飼い主の行動に驚き、口に入れていた異物を飲み込んでしまいます。

また、怒られると感じ、飼い主から逃げ回る可能性も。

誤食に気が付いたときは、できるだけ冷静に、愛猫に近づき、飲み込まないように異物から猫を離します

口に咥えている場合には、他に興味を移させるよう、おやつやおもちゃを使い気を引くとよいでしょう。

食べている現場に遭遇せず、誤食に気付かない場合は、残骸や排便で誤食したものを発見できることもあります。

排便時に肛門から異物が出ているときには、腸を傷つける可能性があるため、引っ張らず、自然に排泄させてください

手順②何をどれくらい食べたか把握する

愛猫が誤って食べてしまった内容や量を、できるだけ正確で具体的に把握してください。

何をどれくらい食べたかの把握は、獣医師が処置の方法の判断を素早く行うために必要です。

危険度の高いものの誤食や、誤って食べてしまったものの量により症状が変わる場合もあるため、獣医師が的確な診察には、飼い主の具体的な説明が求められます。

身の回りでなくなったものがないか、残骸やゴミを確認しましょう。食べ物や薬の場合は、成分がわかる包装紙やパッケージを保存します。

紐や糸、ペットシーツなどの場合は、残っている破片や同じ素材のものを参考に、誤食した量を記録してください。

吐瀉物や排泄物がある場合には、動物病院で検査を行えるため、持参できるように準備しましょう。

羽根や糸がついた壊れやすい猫じゃらしや、なくしたことに気が付きにくいヘアゴム、ボタンなどは、とくに発見を遅らせるリスクがあるため、注意が必要です。

誤って食べてしまったものの量がわかりにくい液体類は、体内に吸収される時間も早いため、誤食からの経過時間を記録するとよいでしょう。

手順③体調の変化を観察する

愛猫の体調を観察し、変化を記録してください。

異物が体内に入ってすぐに、体調に変化が現れる場合には、急いで病院へ連れていきましょう。

病院に向かうまでの時間の体調の変化を記録し、獣医師に愛猫の様子を伝えると、処置の判断を早く行うことができます

人間の食べ物などを誤って食べてしまった場合は、嘔吐をする、吐こうとする行為が見られる、呼吸が荒い、舌が紫色になる(チアノーゼ)などの症状が代表的です。

誤食後すぐには変化がなくとも時間が経ち、元気がない、ぐったりとしている、食欲が低下するなどの症状が現れる場合もあります。

危険度の低いものや、小量の誤食では、体調に変化が現れないこともありますが、普段よりも慎重に様子を確認してください。

【動物病院へ行くまでに把握すべきこと】

  • いつ誤食したか(誤食からの経過時間)
  • なにを誤食したか(素材、形状など)
  • どれくらいの量の誤食をしたか(大きさ、量など)
  • 嘔吐しているか
  • 吐き出そうとする行為が見られるか
  • 呼吸はしにくそうか
  • 舌の色が紫色に変色していないか
  • じったりしていないか

できるだけ詳細を獣医師に伝えられるように記録をしましょう。

手順④動物病院で獣医師の診察を受ける

危険なものや人間の食べ物を猫が誤って食べてしまった場合は、飼い主が判断を行わず、動物病院で獣医師の診察を受けてください

異物が体内に残留している間は、とくに体調に変化が起きやすい傾向にあります。可能であれば、事前に電話で、状況を説明し、予約をしてから病院に向かいましょう。

病院内で適切な処置の準備をしてくれ、場合によっては、急患として順番待ちをせずに診察をしてもらえます。

獣医師の適切な判断には、飼い主の正確な情報が重要です。

いつ何を誤食したのかを問診に基づき、血液検査、エコー、レントゲンなどで診断し、解毒や摘出の処置、投薬など誤食した内容に合わせた処置を行います。

誤食に気が付かず、体調の変化がない場合や、危険度の低い異物の場合は、電話で確認するのもよいでしょう

夜間や休日には、行きつけの動物病院の営業時間外な場合があるため、近くにある救急対応可能な動物病院を探しておくのもおすすめです。

【これはやめて!】危険な処置

愛猫がものを誤って食べてしまった際に、オキシドール(過酸化水素水)や塩水を飲ませ、胃を刺激し吐かせる方法がありますが、大変危険なので、絶対にやめてください。

嘔吐を促す目的で、オキシドールや塩を用い、吐けなかった場合、体内に吸収されてしまうため危険です。

消毒液として利用されるオキシドールは、胃や食道の粘膜を傷つけることがあります。また、塩は、中毒症状に陥る可能性が高いです。

インターネットで検索をし、自分自身で判断をするのではなく、獣医師の診察を必ず受け、適切な処置を行いましょう

動物病院で行う診察の内容

病院で診察を受ける猫

動物病院で行う処置の内容は、動物病院や獣医師の判断により異なります。必要に応じて、催吐処置、開腹手術、内視鏡などで、異物を取り除く処置を行うことが多いでしょう。

診察には、診察料や検査費用、内服薬など、処置以外にも、多額な費用がかさむことがほとんどです。

ここでは、動物病院で行う主な誤食対応の処置について紹介します。

催吐処置

異物を吐き出すために、薬物を用い、嘔吐を誘導させる催吐処置をします。

催吐処置を行うのは、胃の内部に異物が残っており、嘔吐で異物が排出される可能性が高い、誤食後1~2時間程度です。

血液検査や、レントゲンやエコー検査などで胃の内部や体調を確認したうえで、基本的に前肢に静脈ルートを確保します。

「急速に投与で吐き気をもたらす」副作用のある薬品を使い、嘔吐を促します。嘔吐後は、脱水を防ぎ、体内に残った成分の排出を促すため、皮下点滴をし、処置完了です。

興奮しやすい性格の猫や誤食した内容により、催吐処置を行っても吐き出せない可能性もあります。

また、安全面の高い薬品を使用しますが、本来の薬効ではなく、副作用を利用した嘔吐のため、体調が悪化する可能性もあるでしょう。

硬いものや先の尖っているものを誤食した際は、催吐により胃や食道を傷つける可能性があるため、催吐処置は行えません。

つまようじやヘアピン、骨付きのチキンなどの誤食が代表的です。

また、気付かずうちに誤食をしており、時間が経過している場合には嘔吐できないため、催吐処置を行うには、誤食の内容や時間を明確に伝える必要があります。

【催吐処置使用されることが多い薬】
止血剤として利用する「トラネキサム酸」は10分程度で効果が出やすく、使用されることが多いが、犬に比べ猫では嘔吐確率はやや低めです。
猫の場合は、鎮静剤である「メデトミジン」を単独投与する場合もあります。

どちらの薬も本来の目的と異なる使用方法であるため、ごく稀にアナフィラキシーショックや循環障害などの症状が起きる可能性も考慮し、飼い主への十分な説明や承諾が必要です。

内視鏡

設備がある動物病院では、内視鏡を用いて異物を取り除くこともあります。

内視鏡を用い、異物を摘出できる範囲は、異物が胃から十二指腸より上部までにあるときです。

レントゲンやエコー検査で移りにくい内部の様子を見れるため、異物の取り残しを防げ、出血や炎症がないか確認できます。

内視鏡の処置の方法は、レントゲンやエコー検査で異物の滞留箇所を把握し、内視鏡で摘出可能であるかを判断します。

猫が嫌がって動かないよう、全身麻酔での処置が必要です。口から内視鏡を差し込み、異物を掴んで摘出します。

内視鏡の先端は細く小さいため、繊細な作業が可能で、大半の異物を取り除くことができるでしょう。しかし、球体のボールは滑りやすく、掴みにくいため、摘出が困難な可能性があります。

また、傷が残らなく、開腹手術よりも回復が早い傾向になりますが、全身麻酔を行う必要があるため、猫への負担が大きい点もデメリットです。

誤食をする猫は、比較的若い時期が多く、全身麻酔の負担に耐えられることもありますが、麻酔による体調の変化にも注意しましょう。

開腹手術

誤食の処置には、異物の滞留場所を開腹し、摘出する開腹手術の処置もあります。

開腹手術は、時間が経過し、異物が十二指腸より下部の小腸まで達している場合や、内視鏡では摘出できないときの手段です。

開腹手術を行う前に、レントゲンやエコー検査で異物の滞留の場所を把握し、切開箇所を決め、全身麻酔下で、切開、摘出、縫合を行います。

術後は、腸管の傷口が炎症しないよう、投薬や食事管理が必須です。切開箇所の定期的な消毒、完治後の抜糸など、治療のための入院や通院が必要になるでしょう。

開腹手術は確実に異物を取り除け、周囲の腸管の損傷も確認できるため、摘出のみではなく、壊死した腸管の切除や縫合も行うことができます。

しかし、全身麻酔や、身体に傷が残る侵襲的治療になるため、猫には大きな負担がかかります

緊急手術になる場合が多く、検査や入院の費用が必要になるため、10万円以上の支払いになり、金銭面での飼い主の負担もあるでしょう。

【猫の誤食にかかる医療費】

手術にかかる平均額 125,618円

入院にかかる平均額 111,587円(平均入院日数 3.8日)

猫の誤食は、手術、入院理由の第2位と発生件数が多いです。

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猫が誤って食べてしまう確率の高い危険なもの

遊びながら寝転ぶ猫

猫が異物を食べてしまう症状を異食症と呼び、布や毛糸などを飲み込む「ウールサッキング」もこれに当てはまります。

原因は、ストレスが溜まったときの解消栄養不足などであると考えられていますが、追及は難しいです。

飼い主の注意や工夫で防げるため、大切な愛猫を守るために、愛猫の暮らしやすい環境作りを心がけましょう。

家の中で猫が誤食する確率の高い危険なものは、下記のとおりです。

  • 紐や糸などの長さがあるもの
  • 食べ物(チョコレート、ネギ類、ブドウ、生魚、アルコールなど)
  • タバコ
  • 針、画鋲、竹串、鶏の骨などの先のとがったもの
  • 植物(ユリ科)
  • 保冷剤
  • スポンジ、バスマット
  • ビニール
  • ゴム(ヘアゴム)
  • ペットシーツ、猫砂
  • おもちゃ(プラスチック、段ボール)
  • 洗剤、シャンプー

ここでは、とくに危険度の高いものの主な原因、症状、具体的な対処法について解説するので、内容を確認してみてください。

紐や糸などの長さがあるもの

猫の誤食で最も多いものは、紐や糸などの長さがあるものです。

猫が、クッションや毛布をフミフミする、舐める、吸うなどの行為はよく見られます。噛むことにより、糸がほつれ、誤って飲み込んでしまうことが原因です。

猫の舌はザラザラとした突起状になっており、糸が絡まりやすい特徴があります。

クッションや毛布のほつれた糸の他に、猫じゃらしの先端に付いた紐や、ネズミ型おもちゃのしっぽ部分、マスクの耳掛け紐など、ちぎれやすく飲み込みやすい異物です。

ヘアゴムや輪ゴム、ビニール紐などの素材でも、同様に飲み込みやすいため、注意しましょう。

ひも状の長さのある異物を誤食した際は、腸管で詰まりやすく、腸閉塞のリスクがあります。

初めは、嘔吐や吐き出そうとする行為が見られ、時間が経過すると、ぐったりとし、食欲が低下します。

異物が腸閉塞の原因にならず、排便として腸管を流れ出ることがありますが、動物病院で開腹手術による摘出が必要です。

放置すると、腸管内の粘膜が壊死し、腸が破れてしまうことで、腹膜炎や敗血症を起こします

最悪な場合、死に至る危険性もあるため、早めに動物病院での処置を行ってください。

食べ物

人間の食べ物も、猫が誤って食べてしまう可能性が高いです。食べ物の誤食は、中毒症状を引き起こすため、早めに発見し、適切な対処を行うことが重要です。

後遺症が残る可能性や、命にかかわる危険も高いため、猫に適さない食べ物を十分に理解しましょう。

チョコレート

チョコレートに含まれるカカオの成分であるテオブロミンが、中毒症状を引き起こします。

人の体内でテオブロミンは、血管拡張作用により、血流量を増やし、体温を上昇させます。リラックス効果があるため、人には有効ですが、猫はテオブロミンを分解する機能が低いため作用しません。

猫の体内に数時間から半日以上留まることにより、嘔吐や下痢、頻脈、震え、呼吸困難、けいれんなどの症状が現れます。

発見から時間が経過していない場合は、催吐処置を行います。テオブロミンが吸収されている可能性もあるため、排出を促す点滴や、テオブロミンの吸着作用のある活性炭の投与などの処置方法も必要です。

大量チョコレートを食べている場合や時間が経過している場合には、全身麻酔をし、胃洗浄を行う必要がある場合もあるでしょう。

猫は甘味を感じる味覚がないため、チョコレートの甘さに惹かれるのではなく、脂肪分を好むとされています。

脂肪分の高い生クリームを使用したチョコクリームのパンやお菓子の誤食の可能性もあるため注意しましょう。

ネギ、にんにく

ネギ、タマネギ、にんにく、ニラなどのネギ類は、有機チオ硫酸化合物が含まれるため、猫に中毒症状を引き起こします。

人では、有機チオ硫酸化合物を分解する消化酵素を保有しており、抗がん作用、血栓予防、免疫機能の向上に効果的です。

猫は、有機チオ硫酸化合物を分解できないため、血液中の赤血球が破壊され、溶血性貧血、血尿、腎障害、下痢、嘔吐、食欲不振などの症状が現れます。

猫が食べてしまった後すぐに動物病院へ受診し、催吐処置を行ってください。点滴や下剤の投与などで意図的に排出させる処置方法もあります。

明らかに中毒症状が見られる場合には、赤血球の破壊を防ぐステロイド剤や、ヘモグロビンの酸化を抑制する抗酸化剤の投与が必要です。

重度の貧血で輸血を行うことや、腎機能障害で長期的な食事療法が必須になることもあります。

加熱したネギやタマネギでも、成分は残留しており、中毒症状を引き起こすため注意してください。

タマネギ入りのハンバーグやネギ入りの卵焼き、タマネギが溶け込んだカレー、ネギやニンニクをトッピングしたラーメンのスープなど、成分が溶け込んでいるものはとくに気をつけましょう

ブドウ、レーズン

猫はブドウやレーズンを食べると、急性腎不全になる可能性が高いです。

現時点で、ブドウやレーズンなどに含まれる成分のうち、何が作用し中毒症状を起こしているのかメカニズムが解明されていません。

急性腎不全は、尿が出にくくなり、尿毒症を引き起こします。

尿の排泄ができないと、アンモニアから生成される尿素やクレアチニンなどの毒素が、体内に充満し、蓄積される原因です。

悪化するとけいれんや意識困難を引き起こし、命にかかわる危険性もあります。

誤食後は早めに動物病院へ行き、催吐処置を行いましょう。

尿素窒素(BUN)(尿に由来する窒素量を示す)やクレアチニン値を血液検査で腎機能に異常がないか確認し、触診やレントゲンで腎臓の大きさを診察します。

尿が溜まっている状態であれば、尿道にカテーテルを通したり、腎臓に注射針を刺したりして、尿を排泄させます。

投薬や食事療法などの長期的な治療になる可能性も高いため、早めの処置が重要です。

ぶどうの成分の何が反応し、中毒を起こしているのか不明なため、種や実、種類などを問わず、ぶどうを与えないようにしましょう。

ぶどうを使用したヨーグルトやジュース、ワイン、お菓子も危険です。

人用薬

人の薬の誤食は、さまざまな症状を引き起こす可能性が高いため、危険です。

成長薬や抗生物質など、人にも動物にも使用される薬もありますが、猫にとって、人用の薬は、容量が大きく、過剰投与の原因になります。

また、一般的に解熱鎮痛剤や頭痛薬などで使用されるアセトアミノフェンやイブプロフェン、ロキソプロフェンは、猫が代謝できない成分です。

赤血球の破壊による溶血性貧血や、嘔吐、下痢、吐血、急性腎不全、けいれん、昏睡など、死に至る危険性もあります。

薬が胃内で溶ける前に、吐き出させることが必要です。動物病院で、催吐処置や血液検査を行い成分が体内に吸収されないようにしてください。

胃洗浄や薬の効能を弱める投薬が必要な場合もあります。成分が吸収され、腎臓や肝臓などに障害が残る場合は、症状にあわせた治療を行います。

栄養素を補給するためのサプリメントや、犬用の薬も、猫が代謝できない成分を含む可能性があるため、注意してください。また、目薬や軟膏などの外服薬も同様です。

ペットシーツ、猫砂

猫の身の回りの環境に必要なペットシーツや猫砂も、誤食の危険性が高いものとしてあげられます。

ペットシーツや猫砂に使用される素材は、高吸水性ポリマーや、ベントナイト(粘土岩の一種)の原料、紙系の素材などが代表的です。

誤食すると体内で水分を吸収し、膨張、固まる性質を持つため、食道で詰まり、呼吸ができなくなることで酸欠になり、チアノーゼの症状が現れます。

また、胃や腸に流れても大きく膨れるため、腸閉塞の原因です。

誤食からの時間が経過していない場合は、催吐処置を行います。

すでに膨張している場合は、吐き出すことが困難になるため、内視鏡か開腹手術を用いることが多いでしょう。

ペットシーツの場合は、噛みちぎり、一部を誤食していることが多く、残骸を保存し、誤食した量を正確に獣医師に伝えてください。

少量の場合は、便として排出できる可能性もあるため、獣医師の判断で経過観察を行いましょう。

誤食のリスクを防止するために、誤食しにくい猫砂の素材に変更するのもおすすめです。かたまりにくいシリカゲル系やおから系の猫砂があります。

猫によって猫砂の素材に好みがあるので、さまざまな種類を試してみるとよいでしょう。

家の中で猫が誤って食べてしまうのを防ぐポイント

おもちゃをかじる猫

家の中での猫の誤食を防ぐポイントは、下記の3つです。

  • ゴミ箱に蓋をつける
  • 片付けを徹底する
  • 誤食しにくいおもちゃを選ぶ

それぞれ解説するので、猫が安心して過ごせるよう心がけましょう。

ゴミ箱に蓋をつける

すべてのゴミ箱に蓋をつけ、いたずらを防止しましょう。

狩りをして過ごしていた猫の特性もあり、家の中で食べ物の匂いを感じると、惹かれて、ゴミ箱を漁る猫がいます。

空腹を感じていたり、楽しいことを見つけて夢中になっていたりすることが原因です。

とくに、キッチンに置く、生ごみを捨てるゴミ箱には、猫が開けられないように蓋をつけてください

触れなくても自動で開閉できるものが、猫の力でも押すことのできるボタン式は、避けた方がよいでしょう。消臭剤を置いたり、生ごみを乾燥させたりし、匂いが発生しない工夫も必要です。

空腹を感じさせないように、食事の時間や量の見直しをしましょう。また、ゴミ箱以外に興味を持てる遊びの場を置くこともおすすめします。

ゴミ箱に近づけないために、キッチンに入れないよう柵を取り付ける対策も有効です。

片付けを徹底する

食べ物や人用薬などの誤食は、徹底した片付けで防ぐことができます。

猫の過ごす環境を整理整頓し、手の届かないようにすることが必要です。

机の上に置きっぱなしにする、食べた後の食器をシンクに放置するなどの、飼い主の怠惰が、猫を危険な目にあわせることになります。

少し目を離した、たまたま忘れていたという瞬間に誤食がおきがちです。

舐めても問題のないアルコール不使用のウエットティッシュで掃除をする、噛みやすいコードにカバーを付ける、ほつれたクッションの使用は控えるなどの工夫をしましょう。

飼い主の外出時は、ゲージの活用もおすすめです。異食症の癖のある猫の場合は、何度も繰り返してしまうので、飼い主が意識的に安全対策をしましょう。

誤食しにくいおもちゃを選ぶ

誤食しにくいおもちゃを選ぶことも大切です。

夢中で遊んでいるときに、猫じゃらしに付いた紐や、ねずみ型のおもちゃのしっぽが切れ、誤食してしまうケースも珍しくはありません。爪とぎの段ボールの破片も注意が必要です。

壊れにくく、噛み切れない、木製やプラスチック、ゴム製のおもちゃや、レーザーポインターなど光で遊べるものもあります。

破片がでにくい爪とぎは、麻や木を使用したものです。猫の個性で、おもちゃや爪とぎの素材の好みも異なるため、さまざまなものを試してみるとよいでしょう。

おもちゃで遊ぶときは、できるだけ飼い主の目が届くよう、一緒に遊ぶことを推奨します。愛猫とのコミュニケーションを取る時間にもなるでしょう。

まとめ

本記事では、猫の誤食の対処方法について解説しました。

できるだけ早く動物病院で獣医師に判断してもらうことが最も重要ですが、診察では飼い主の情報が頼りになります。

発見した際は、冷静に対応し、より正確な誤食の内容や量、時間を記録しましょう。

家の中で危険性の高いものを把握しておくことや、住環境を整えることで、愛猫を危険から守ることができます。

整理整頓をし、人も猫も綺麗な環境で過ごせるように心掛けましょう。

【免責事項】Animal Compassionではできるだけ正確な情報提供を心がけていますがご利用者様による正当性の確認をお願いいたします。また医療に関する助言を提供することはございませんので、最終的な判断は適切な医療従事者に個別の状況を確認してもらった上で行うようにお願いいたします。

猫じゃらしで遊ぶ猫

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この記事を書いた人

5匹のチワワ、3匹の猫とにぎやかに楽しく暮らしている管理栄養士です。
大好きなペットのために、動物のための栄養を勉強したいと、ペット栄養管理士の資格を取得しました。
動物思いな人があふれた世の中になりますように。
【ペット栄養管理士/管理栄養士/Wedライター】

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