生まれたて子猫の育て方やミルクの飲ませ方・排泄の方法は?保護したときの対処

人に保護される子猫
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春から秋にかけたあたたかな季節は、猫の繁殖シーズンです。

お腹の大きな母猫や、小さな子猫をみる機会も多いでしょう。

なかには、ご自宅の倉庫や車庫などで、生まれたての子猫をみつけたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

子猫は、一人立ちするまで母猫が面倒をみます。

しかし、まれに何らかの原因で母猫が長期間不在となることがあります。

そのような場合、人間が世話をしてあげなければ、特に生まれたての子猫は生命が危ぶまれてしまうこともあるのです。

では、どのようなケースで子猫の救出が必要なのでしょうか?

緊急性の高い、子猫を保護すべきケースをご説明します。

また、子猫の成長段階によって、ミルクの飲ませ方や排泄の方法などが異なるため、知らなければ戸惑うことも多いでしょう。

特に、生まれたての子猫は小刻みなミルクや排泄の補助が必要不可欠です。

子猫の大きさによってどのようなお世話をすべきなのかも、あわせてお伝えします。

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目次

生まれたての子猫の育て方と気をつけるべきこと

母猫や兄弟を探す子猫

人間の赤ちゃんと一緒で、生まれたての子猫は食事から排泄まで、補助が必要です。

本来であれば、ある程度大きくなるまでは母猫がその補助を行います。

しかし、子猫が母猫と別れてしまった場合には、人間がその代わりをしてあげなければなりません。

特に生まれたての子猫について、どのようなお世話や補助が必要なのかをお伝えします。

湯たんぽが便利!生まれたての子猫は温度を保とう

ストーブで温まる子猫

生まれたての小さな子猫は、自分で体温調節ができません

本来であれば、子猫同士や母猫が身を寄り添わせることで、体温を維持しています。

育てている場所も、身を寄せ合いやすい狭い場所が多いです。

しかし、1匹で保護された猫は仲間から体温をもらうことができないため、早急な対応が必要となります。

数時間放置されただけで、低体温症によって死亡してしまう可能性があります。

春先のあたたかくなってきたころでも、朝晩や雨の日などは冷え込むため、油断は禁物です。

子猫を保温する方法として、ペット用のヒーターや湯たんぽ、使い捨てカイロなどがあります。

もっとも安全なのはペット用のヒーターですが、すぐに準備できるとは限りません。

そのような場合は、湯たんぽや使い捨てカイロを使用しましょう。

湯たんぽや使い捨てカイロを使用する際は、熱くなりすぎて子猫が低温やけどをすることがあるため、注意が必要です。

直接子猫の身体に触れるのを避け、厚手のタオルを使って保温します。

湯たんぽの場合は数時間おきにお湯を入れ替え、温度調節をします。

使い捨てカイロは、空気中の酸素を使って燃焼するため酸欠にならないことや、湯たんぽよりもさらに熱くなりすぎないように注意しましょう。

湯たんぽやカイロを使用する際は、少し広めにスペースをとって、熱くなりすぎない「逃げ場」を用意してあげます。

生まれたての子猫は、「熱いのでは?」と感じるかもしれませんが、寝床の温度は30℃程度になるようキープしましょう。

その後、週齢を経るごとに少しずつ温度を下げていきます。

それでも、寝床の温度は25℃程度になるよう気を付けましょう。

室温は、寝床より少し低めでも大丈夫ですが、生後3週を過ぎるころまでは25℃程度はキープしましょう。

生まれたての子猫へのミルクの飲ませ方

ミルクを飲む子猫

あたたかな寝床を確保できたら、次はミルクを飲ませます。

小さな子猫ほど、こまめにミルクを飲ませる必要があります。

ミルクは、子猫用のものを用意することが重要で、牛乳や人間用のミルクは与えてはいけません

牛乳や人間用のミルクは、子猫に与えると下痢を引き起こしてしまう可能性があるためです。

成長段階にある子猫が下痢をすることで、死につながるおそれもあります。

ミルクは、子猫が母猫のおっぱいを吸うように、うつぶせの状態で、顎を少し上げて飲めるようにします。

生まれたての子猫の場合、細口のシリンジやスポイトを使って、慎重に少しずつ与えるのがよいでしょう。

少し大きくなれば、子猫用の哺乳瓶でミルクを飲むことが可能です。

また、生まれたての子猫は、一度にたくさんミルクを飲むことができません。

そのため、少量ずつ、こまめに与えます

生後1~2週間くらいの間は2、3時間おきに、それ以降は少し間を空けて、1日4、5回程度与えるようにします。

飲ませすぎると吐いてしまうことがありますが、基本的には子猫が飲みたいだけ飲ませてあげましょう。

ミルクを飲んだあとすぐに口もとをふけるよう、タオルを用意しておくと便利です。

【ミルクを飲ませるときの注意点】
  • 無理やり飲ませない
  • 誤嚥のリスクがあるため仰向けで飲ませない
  • 鼻からミルクが出てきたら中断する
  • 飲み終わったら背中を軽く撫でてげっぷをさせる

初乳の重要性

初乳とは、出産後しばらくの間に分泌される母乳のことです。

初乳には、たっぷりの栄養と、母親からの免疫成分が含まれています。

生まれたての子猫は、おとなの猫に比べて免疫機能が未熟です。

その未熟な免疫機能を補ってくれるのが初乳であるため、子猫にとってとても重要な役割をもちます。

初乳を飲んでいない子猫は、飲んでいる子猫に比べて病気に感染するリスクが高くなってしまいます

子猫の生存率をあげるためにも、母猫とはなるべく引き離さず、母乳を与えてもらうことが大切です。

生まれたての子猫は自力でおしっこやうんちができない

子猫の排せつの手伝いの場面

ミルクを飲ませたら、次は排泄のお手伝いをしましょう。

生まれてしばらくの間、子猫は自力でおしっこやうんちをすることができません。

本来であれば、母猫がなめて刺激を与えて排泄します。

人間が排泄のお手伝いをする場合は、ぬるま湯で湿らせた綿棒やティッシュ、ガーゼなどを使用して、子猫の陰部やお尻のあたりをトントンと優しく刺激しましょう。

排泄が完了するまで刺激を続けます。

おしっこやうんちは、ミルクを与える前後の時間に出やすいです。

ミルクを与えた後に排泄させる習慣をつけるとよいでしょう。

このとき、おしっこやうんちに異常がみられた場合はすぐに動物病院に連れていきます。

排泄のお手伝いは、子猫が生まれておよそ1ヶ月間行います。

ちゃんと成長しているか不安…子猫の成長の目安は?

生まれたての子猫

生まれたての子猫はとても小さく、手の中にすっぽり収まってしまいます。

毎日世話をしていても、ちゃんと成長しているか不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。

子猫の成長は、体重測定をこまめに行うことで実感できます。

体重測定の際は、1g単位ではかれるキッチンスケールが便利です。

ノルウェージャンフォレストキャットやラグドール、メインクーンなどの大型サイズではない、通常サイズの猫の週齢・月齢と体重の目安をご紹介します。

週齢・月齢 体重 特徴
生後すぐ 100g前後 生まれてすぐは目がみえず耳も寝ている
2週 250g 乳歯の生え始めがみられる
3週 300g 活発に動き回る
4週(1ヶ月) 400~500g 離乳食やトイレトレーニングの開始
2ヶ月 1kg前後 よく遊ぶようになる、ワクチン接種(1回目)
3ヶ月 1.5kg前後 ワクチン接種(2回目)
4ヶ月 2kg前後 運動能力が格段にアップし始める、ワクチン接種(3回目)
5ヶ月 2.5kg前後 乳歯の生え変わり
6ヶ月 3kg前後 避妊・去勢手術の目安、ワクチン接種(ブースター)
12ヶ月 3~5kg ほぼ成猫。このころの体重をキープできるようにする。

このように、生後6ヶ月ごろまでは毎月着実に体重が増えていきます

週に1度は体重測定を行い、子猫の体重の増加を確認しましょう。

緩やかでも、体重が増えていれば成長している証拠です。

生後は、2週間でおよそ150g程度体重が増加します。

つまり、1日約10gずつ増加することになります。

もし、体重が全然増えていなかったり、減っていたりする場合は、すみやかに動物病院で診察を受けましょう

小さな子猫ほど、命に関わる病気や障害がある可能性が否定できません。

保護した子猫をお風呂にいれたい!いつから入れていい?

人間の手に顔をうずめて眠る子猫

子猫を保護したら、まずお風呂に入れて身体をきれいにしてあげたいと思う方もいるでしょう。

しかし、体温調節がうまくできない子猫にとって、お風呂はとても危険なのです。

お風呂に入っている間は、たしかにポカポカして気持ちがいいですし、汚れも落ちてさっぱりしますが、お風呂から出て身体を乾かしている間に体温が急激に奪われ、低体温症を招いてしまいます。

ある程度大きくなるまでは、お風呂には入れないようにしましょう。

目安として、お風呂に入れて問題ないのは、生後2ヶ月ごろから受けられるワクチン接種以降です。

もし汚れが気になる場合は拭きあげを

保護したてで汚れがひどい場合や、排泄物などで子猫の身体が汚れてしまう場合もありますよね。

そのような場合、お風呂に入れるのではなく、ぬるま湯で湿らせたガーゼや柔らかいタオルなどでやさしく拭き取ってあげましょう。

拭いてあげたあとは、身体が冷えないよう、しっかり保温することが大切です。

汚れがひどい場所だけ部分洗浄する

手や足、しっぽなど、部分的に汚れがひどい場合は、その部分だけ洗ってあげることが可能です。

ただし、顔は避けましょう。

猫用のシャンプーを使用して、お風呂場だけでなく部屋全体も暖かくした状態で洗います

やさしくもみ洗いして、そのあとはしっかりすすぎます。

そして、吸水性の高いタオルやドライヤーを使用してすばやく完全に乾かしましょう。

部分洗浄でも、時間をかけて洗うといった、体温が下がってしまうリスクは避けるべきです。

生まれたての子猫は生存率が低い!動物病院と連携をとろう

獣医師に抱えられる子猫

生まれたての子猫は、体調が急変することがあります。

朝元気にミルクを飲んでいたのに、お昼ごろから急にぐったりしてきた、食欲がなくなったなど、体調の異常が起こることはめずらしくありません。

以下のような変化がみられたら、早めに動物病院で診察を受けましょう。

  • ぐったりしている、動かない
  • 食欲がない、何も飲もうとしない
  • 震えている、けいれんしている
  • 体温が下がって身体が冷たい
  • 呼吸が荒い
  • 嘔吐や下痢をしている
  • 目やにが出る、くしゃみや咳をする 
  • 歯ぐきが白い など

また、このような事態に備えて、あらかじめ診察してもらう動物病院をリストアップしておくことも大切です。

日中だけでなく、夜間に受信可能な動物病院も調べておきましょう。

なかには生まれつきの問題や低体温症などが原因で、長く生きられないケースもあります。

子猫衰弱症候群」といって、代謝や脳の機能の異常、難産などがおもな原因です。

生まれつきの問題以外の原因は、早めの治療で改善を図れる場合もあるため、子猫を保護したら、まずは一度、早めに動物病院で診察を受けるとよいでしょう。

生まれたての子猫が鳴かない・動かないときの原因と対処

母猫と一緒にくつろぐ子猫

保護した子猫が鳴かない、動かないといった場合、おとなしく眠っているのではなく、ぐったりしている可能性があります。

これは、緊急の対応を迫られるケースとして考えられます。

子猫が鳴かない、動かないといった場合、考えられる原因は以下のようなものです。

低体温症

体温調節が苦手で身体が冷えている。

対策:湯たんぽやカイロなどで身体を温める。

低血糖

栄養が不足していたり空腹が続くことでエネルギー不足になり動けなくなる。 

対策:意識がある場合は歯ぐきに砂糖水やガムシロップを塗る、または飲ませる、意識がない場合は歯ぐきに砂糖水やガムシロップを少しだけ塗り、動物病院へ。

感染症

猫風邪や猫伝染性腹膜炎、ネコ汎白血球減少症などの感染症にかかり、発熱している、体力を奪われ動けなくなる。 

対策:動物病院での診察・治療。

脱水

嘔吐や下痢によって水分不足になる。 

対策:応急処置として、スポイトを使って少しずつ水を飲ませる、その後すぐに動物病院へ。

ただし、無理やり飲ませると誤嚥の危険性があるため、飲める場合のみ飲ませる。

子猫の脱水については、首の皮をつまんですぐに戻るかどうかでチェックができます。

首の皮をつまんで離したあと、なかなか戻らない場合は、脱水の可能性が高くなります。

また、子猫は環境の変化でも体調を崩してしまうことがあり、注意が必要です。

保護して数日間は、特に気をつけて様子をみてあげましょう。

普段の生活も、食事や排泄のとき以外はむやみやたらにさわらず、しっかり睡眠を取らせてあげることが、子猫のすこやかな成長を育みます。

生まれたての子猫は里親に出せる?

じたばたと動く子猫

生まれたての子猫は環境の変化に敏感で、とても身体が弱い状態です。

保護したあと、またすぐに別の環境に移すことでさらなるストレスがかかり、体調を崩す原因になります。

基本的には、生まれたての子猫は里親には出さず、少なくともミルクを必要としない段階まで成長したあと、里親に出すのがよいでしょう。

離乳したあとは、子猫も健康状態が安定していることが多く、新しい環境にもなれやすいのです。

あせらず、ゆっくり子猫の成長を見守りながら、里親探しを進めていきましょう。

まとめ

今回は、子猫を保護する場合の注意点や、保護したあとの具体的な世話の仕方、病院へ連れていくべきケースについてご紹介しました。

生まれたての状態だけでなく、小さな子猫ほど体調を崩しやすく、世話をする上では細かなケアが求められます。

数時間おきにミルクや排泄の補助が必要となるため、たとえば日中仕事で誰もいないといったおうちでは、子猫の保護をするのが難しいこともあるのです。

保護したものの十分なケアができないといった場合には、子猫のために、すみやかに動物病院や保護団体へ連絡するのがよいでしょう。

子猫は成猫にはないかわいさが魅力の一つですが、誰でも簡単に育てられる訳ではないのです。

保護するときには、さまざまな知識を集めながらまわりと連携して子猫の安全や成長を第一に、適切なケアができるよう心がけましょう。

【免責事項】Animal Compassionではできるだけ正確な情報提供を心がけていますがご利用者様による正当性の確認をお願いいたします。また医療に関する助言を提供することはございませんので、最終的な判断は適切な医療従事者に個別の状況を確認してもらった上で行うようにお願いいたします。

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この記事を書いた人

子どもの頃から動物がそばにいるのが当たり前の環境で育ちました。
大学では家畜の機能形態学・病理学を専攻し、また馬術部に入部し、長年夢だった乗馬を始めることができました。
社会人になった現在も乗馬は継続中です。
大型犬と小鳥と一緒に生活しています。

ペット医療を中心としたジャンルでライティング活動をしています。
こちらのWEBサイトでの活動を通じ、動物と人間がよりよい関係を築くためのお手伝いができれば幸いです。

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